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2010年8月22日 (日)

ケンブンミルキ1 感想

前に横浜駅相鉄線改札付近で人の話を聞くだけの商売をしていた若者がいた。正式な名称はわからない。
通りかかった時には、女性が実際に話していたので多少なりとも需要はあるみたいだ。
どんなことが商売になるかはわからないものである。

そして、今回読んだ本も変わった題材を利用した作品である。
5月の文学フリマで購入した「ケンブンミルキ!(1)」という作品だ。漢字で書けば、見聞見聞。つまりは、その字の通りに見て聞いてあげるのである。まさに、横浜駅付近で商売していた彼と同じだ。
ジャンルとしては、本にも書いてあるが学園ライトミステリーになる。表紙のイラストからしてラノベ風の造りだ。完全にラノベを意識していたと思われる。

さて、肝心の中身だが、ジャンルの通りに高校を舞台にした、ケンブンミルキという同じ学校の生徒から悩みやらなんやらの話に対しただひたすら耳を傾けているだけという部活の話である。
と書いてしまえば、なんだか何も起こらずに事が進んでいく単調でつまらない話に思えるかもしれない。
いやいや、勿論そうではない。その部活を通しながらも、部活に所属する5人の部員たちにそれぞれ焦点を当て、喫茶店に爪楊枝が大量に捨てられたり、体育の時間に靴下が盗まれたり、部活のポスターがはがされたりと、ちょっとした怪事件が起こりつつ話は進んでいくのだ。決して単調な話ではない。しっかりとそこは工夫がある。

問題は、キャラクター性か。
ライトものなだけに、この手の話はストーリーとともにキャラクターの特徴も重視される。
そういう点でいえば、自分にとってはややインパクトに欠けるか。
それぞれの事件が大きな広がり(たとえば、殺人事件やら爆弾騒動・能力バトルやら)を見せるわけでもないからか、どうしてもキャラクターに極端な個性が見られない。突き詰めていけば恐らくは面白味を帯びるのだろうが、今回ではやや個性に魅力が感じられなかった。

そういった意味では、事件のインパクトも広がりを見せてもいいかもしれない。そのちょっとした怪事件こそが作品の重要なポイントになっていくのだが、どうしても途中途中読んでいる間では物足りないのだ。一つ一つがあっさりと解決しすぎていたのかも。
ネタばれになるので書けないが、最後の最後への流れは面白味があっただけの、そこまで読者を引っ張っていくだけの力を見せてほしい。
とにかく、中盤にもっと読者を惹きつかせる工夫がほしかったかな。あのラストへと繋げる演出とはいえ、読者が離れては意味がない。

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